中絶手術
人工妊娠中絶ができる条件
望まない妊娠をしてしまった場合には、なるべく早めにご相談下さい。母体保護法により定められた適応条件に合致する場合に限り、人工妊娠中絶手術は行われます。
手術を実施できるのは母体保護法により指定された指定医のみとなります。そのため、指定医や検査の日程を考慮する必要があり、ご希望通りの手術のご予約をお取りいただけないこともあります。
(※当院では手術前に必ず患者様の安全のために検査を行なっております。)
妊娠でのよく見られる体調の変化には、微熱、月経の遅れ、乳房緊満などがあります。市販の妊娠検査薬などで妊娠しているかどうかを検査することもできますが、稀に子宮外妊娠などの可能性もあるため、妊娠を疑うような体調の変化がある時は産婦人科を受診するようにしましょう。
人工妊娠中絶の時期
人工妊娠中絶手術は母体保護法が適応される場合、妊娠22週未満(21週6日)までとされています。妊娠初期(12週未満)と、それ以降とでは手術方法が異なりますが、当院では原則として、人工妊娠中絶手術の適応となるのは9週目までとしています。妊娠10週を超えると胎児が大きくなり、手術は難しくなって、母体への負担も大きくなってしまうためです。
妊娠週数は最終月経開始日を妊娠0週0日として計算していきます。最終月経開始日が不明の場合には、エコー(超音波検査)で胎児の大きさを測定し、妊娠週数を求める必要があります。
人工妊娠中絶の流れと方法
当院での妊娠初期(12週未満、当院では原則9週目まで)の人工妊娠中絶は、手動真空吸引法(MVA)という術式になります。これにより子宮の負担は通常の掻把より軽減されます。
あらかじめ、子宮口を拡張し、状態にあわせて静脈麻酔などを行い、子宮の内容物を除去します。通常であれば、手術時間は10~15分程度です。痛みや出血も少なく安全といわれている術式なため、体調に大きな問題がなければその日のうちに帰宅することができます。
妊娠初期を過ぎた12週~22週未満の場合では、通常の人工妊娠中絶手術とは異なり、子宮収縮剤で人工的に陣痛を起こし流産させる方法をとります。当院ではお受けできないこの方法は、体に大きな負担がかかるため数日間の入院が必要となり、入院費などの経済的な負担も大きくなります。
人工妊娠中絶を選択せざるをえない場合は、できるだけ早く決断をした方がいろいろな負担が少なくすみます。
子宮内容除去術(手動真空吸引法)のリスクと副作用
子宮内容除去術(手動真空吸引法)のリスクと副作用は以下の通りです。
①術後約1週間は出血します。
②絨毛(胎盤になる組織)の付着位置などによっては、1回で内容が取りきれず、手術が2度にわたることがあります。(再手術)
③当院では、エコーガイド下かつ、手動真空吸引法で手術を行いますが、
妊娠子宮は軟らかいので、まれに穿孔する(穴があく)可能性があります。
人工妊娠中絶の費用
人工妊娠中絶の費用は、健康保険が適用されません。
当院での、人工妊娠中絶の費用は次のようになっております。
手術費用
107,800 円(税込)※別途、診察代・検査費用等がかかります。